YKLook説明書＞ YKLookの紹介

特定のＯＳに依存しない汎用ＧＵＩライブラリです。
Ruby 用の API を提供しています。

この YKLook を使うと、スタンドアロンのＧＵＩアプリケーションとして動作するだけでなく、
Ｗｅｂ対応アプリケーションにもなります。
リモート端末で操作しているように、ブラウザ経由でプログラムを動作させることができます。

スタンドアロンでは、コマンド「ruby xxxx.rb」などとして実行　
Ｗｅｂブラウザでは、ＵＲＬで「http://www.aaaa.jp/xxxx.rb」などとしてアクセス
（Ｗｅｂサーバの設定によっては xxxx.rb を省略可能）

YKLook は Java のＧＵＩ機能（いわゆる Swing）を、その知識を前提とせずに
Ruby スクリプトから簡単に操作できるように使いやすくまとめたものです。
それに加えて、スタンドアロンアプリケーションとＷｅｂアプリを共通化するための機能を
組み込み、その他様々な機能を追加したものです。

※	Ｗｅｂアプリとして利用する場合、サーバー側には Java 環境は必要ありません。そのため、多くのレンタルサーバーで利用可能です。一方、ブラウザ側には Java の実行環境さえあればよく、Ruby や YKLook をインストールする必要はありません。

Java 言語の知識も Java のＧＵＩ機能（いわゆる Swing）の知識も不要です。
それらはすべて YKLook の中に閉じ込めているので、プログラムの製作者は Ruby の
プログラミング能力さえあれば YKLook を使うことができます。


スタンドアロンのとき（拡大）		Ｗｅｂアプリのとき（拡大）

YKLook のＧＵＩ基盤として Java を採用したことにより、ＯＳの違いから独立することが
可能となります。
またＷｅｂページ上では、Javaアプレットとして動作するので、ブラウザの違いからも独立
することが可能となります。
ＧＵＩの外観は、Java標準仕様と各ＯＳ仕様のどちらでも利用できます。

以上のとおり、YKLook は動作環境として Javaが必要です。
ただしＪＲＥ実行環境のみが必要であり、開発環境は不要です。
（入手方法は後述）

プログラマの立場から見た場合：

HTML 、JavaScript の知識は不要
HTTP 、ＣＧＩプロトコルの知識も不要
画面遷移時の複雑なセッション管理も不要
Java とそのＧＵＩ機能である Swing の知識も不要
いわゆる Ajax の非同期通信はブラウザ間の互換性がなく扱いも面倒だが、YKLook ならスタンドアロンのアプリと同じようなイベント処理で簡単に実現できる
Ｗｅｂアプリを開発するときも、スタンドアロンで動作確認ができるので、そのためにＷｅｂサーバ等を用意する必要がなく、開発工程上の利点あり

設計者の立場から見た場合：

特定のＯＳやブラウザの非互換性に依存しないでＧＵＩアプリが製作できる
同じプログラムでスタンドアロンアプリとＷｅｂアプリの両方ができる
従来のＷｅｂアプリでは、ブラウザ側の HTML + JavaScript とサーバ側のＣＧＩスクリプトの両方のプログラムを別々に考えて作らねばならないが、YKLook を使えばサーバ側の Ruby スクリプトだけでブラウザ側のＧＵＩ処理もすべて解決
日本語用の文字符号化方法は、一般的な EUC/SJIS/UTF-8 のほかに、SJIS については Mac/Windows それぞれの機種依存システム外字にも対応

運用・保守の立場から見た場合：

ブラウザ側のキャッシュにデータが残ることなく、いわゆるクッキー(Cookie)も使っていないので、プライバシーに厳しい利用者・業務にも安心
Java という安全性の高い共通基盤を採用したことによる利点。特定のブラウザでしか動作しない等のいわゆる Ajax を使ったときに問題になる非互換性や、セキュリティリスクを抑えることができる
YKLook はバージョンが変わっても、それまでのバージョンで作られたすべてのプログラムの動作を保証するので、保守の手間がかからない