YKLookGraphMath
数学グラフの表示情報を保持するオブジェクトです。
X軸とY軸による直交座標上に線や点を表示するときに使います。
複数の線や点の情報を保持できます。
このオブジェクト自体には画面表示機能はありません。
実際に画面に表示するには、
YKLookCanvas#yk_draw_graph()
を使います。
このクラスを使うときは、
swinggraph をロードしてください。
また、表示するためには
swingcanvas もロードしてください。
例 |
require 'yklook/swing'
require 'yklook/swingcanvas'
require 'yklook/swinggraph'
|
注意: |
このクラスは追加機能です。当社ライセンスに付属します。
|
クラスメソッド:
new
yk_find_objects
yk_find_objects_frame
yk_look
yk_look_frame
インスタンスメソッド:
yk_add_dot_data
yk_add_line_data
yk_add_x_char
yk_add_x_line
yk_add_x_mark
yk_add_y_char
yk_add_y_line
yk_add_y_mark
yk_clear_dot_data
yk_clear_line_data
yk_clear_x_data
yk_clear_y_data
yk_set_base_color
yk_set_margin
yk_set_padding
yk_set_x_attr
yk_set_x_font
yk_set_x_ratio
yk_set_y_attr
yk_set_y_font
yk_set_y_ratio
その他の項目:
なし
Object (Ruby 組み込みのクラス。すべてのオブジェクトのスーパークラス)
┃
┗ YKLookSwingBase (YKLook のすべてのGUIオブジェクトの共通クラス)
┃
┗ YKLookGraphMath (このクラス)
new( width , height )
インスタンスを生成します。
引数の
width は整数で、このグラフで表示可能な領域全体の幅を指定します。
引数の
height は整数で、このグラフで表示可能な領域全体の高さを指定します。
単位はいずれもピクセルです。
実際にグラフを描画する領域は、ここで指定した領域からマージン(余白)を差し引いたサイズになります。
領域全体を「外枠」、マージン(余白)を差し引いたサイズを「内枠」と表現します。
マージン(余白)については
yk_set_margin()
の説明をご覧ください。
yk_find_objects()
yk_find_objects( tagname )
yk_find_objects( tagname , tagno )
yk_find_objects_frame( frame )
yk_find_objects_frame( frame , tagname )
yk_find_objects_frame( frame , tagname , tagno )
yk_look( tagname )
yk_look( tagname , tagno )
yk_look_frame( frame , tagname )
yk_look_frame( frame , tagname , tagno )
yk_add_dot_data( type , data )
yk_add_dot_data( type , data , point )
グラフとして表示する実際の数値データを指定します。
このメソッドは、引数で指定された数値データを点で表示します。
点ではなく線を表示するときや、線と点を両方とも表示するときは、
yk_add_line_data()
を使ってください。
このメソッドひとつで同じ表示属性を持つ複数の点を描きます。
違う表示属性を使ってこのメソッドを繰り返し呼び出せば、複数の種類の点を描きます。
引数の
type は、2番目の引数である
data の形式を指定します。
以下の文字列のいずれかを指定してください。
指定 |
意味 |
'pair' |
XとYを配列にして、それを並べた配列 |
'separation' |
Xだけを並べた配列とYだけを並べた配列 |
英字の大文字小文字はどちらでも受け付けます。
また、
YKLook 内部では先頭の1文字だけを見ています。
引数の
data は、最初の引数である
type の形式に沿った数値データを指定します。数値データは整数または実数です。
以下の例を参考にしてください。
例1 |
xy = [ [10,20], [30,40], [50,60], [70,80] ]
g.yk_add_dot_data( 'p', xy )
|
例2 |
x = [ 10, 30, 50, 70 ]
y = [ 20, 40, 60, 80 ]
g.yk_add_dot_data( 's', [x, y] )
|
上の例1と例2は同じ内容になります。
引数の
point は点の表示属性を配列で指定します。
配列の各要素は以下の順に並び、後ろから省略できます。
-
[ shape, size, color1, color2 ]
shape は点の形状を指定します。
以下のいずれかを指定してください。
指定 |
意味 |
'square' |
正方形 |
'circle' |
円 |
英字の大文字小文字はどちらでも受け付けます。
また、
YKLook 内部では先頭の1文字だけを見ています。
デフォルトは
's' です。
size は点の大きさを整数で指定します。単位はピクセルです。
デフォルトは
2 です。
color1 は点の色を指定します。
色の指定方法は、
YKLookColor.new()
の引数と同じです。
デフォルトは黒です。
color2 は点の枠の色を指定します。
色の指定方法は、
YKLookColor.new()
の引数と同じです。
デフォルトは
color1 と同じ色になります。
例3 |
point = [ 'c', 3, 'black', 'black' ]
g.yk_add_dot_data('p', xy, point )
|
この例は、色がデフォルト値と同じなので、以下のように省略できます。
例3甲 |
g.yk_add_dot_data( 'p', xy, ['c', 3] )
|
数値データが実数で、その値が
NaN や無限大のときは、無効なデータとみなし、その部分に限り点を表示しません。
引数の
point 自体を省略すると、デフォルト値が指定されたものとみなします。
yk_add_line_data( type , data )
yk_add_line_data( type , data , line )
yk_add_line_data( type , data , line , point )
グラフとして表示する実際の数値データを指定します。
このメソッドは、引数で指定された数値データを順に線でつなぎます。
線ではなく単に点を表示するときは、
yk_add_dot_data()
を使ってください。
このメソッドひとつで1本の線を描きます。
違う数値データを使ってこのメソッドを繰り返し呼び出せば、複数の線を描きます。
引数の
type は、2番目の引数である
data の形式を指定します。
以下の文字列のいずれかを指定してください。
指定 |
意味 |
'pair' |
XとYを配列にして、それを並べた配列 |
'separation' |
Xだけを並べた配列とYだけを並べた配列 |
英字の大文字小文字はどちらでも受け付けます。
また、
YKLook 内部では先頭の1文字だけを見ています。
引数の
data は、最初の引数である
type の形式に沿った数値データを指定します。数値データは整数または実数です。
以下の例を参考にしてください。
例1 |
xy = [ [10,20], [30,40], [50,60], [70,80] ]
g.yk_add_line_data( 'p', xy )
|
例2 |
x = [ 10, 30, 50, 70 ]
y = [ 20, 40, 60, 80 ]
g.yk_add_line_data( 's', [x, y] )
|
上の例1と例2は同じ内容になります。
引数の
line は線の表示属性を配列で指定します。
配列の各要素は以下の順に並び、後ろから省略できます。
-
[ color, size, cap, join ]
color は線の色を指定します。
色の指定方法は、
YKLookColor.new()
の引数と同じです。
size は線の太さを整数で指定します。単位はピクセルです。
cap は文字列で、線の端の修飾方法を指定します。
以下の中から指定してください。
指定 |
意味 |
'square' |
線の太さの半分の長さだけ延ばす |
'round' |
丸める。線の太さに合った半円を付け足す |
'butt' |
修飾しない |
英字の大文字小文字はどちらでも受け付けます。
また、
YKLook 内部では先頭の1文字だけを見ています。
join は文字列で、折れ線の角の部分の加工方法を指定します。
以下の中から指定してください。
指定 |
意味 |
'mitter' |
角を尖らす |
'round' |
角を丸める |
'bevel' |
角を折る |
英字の大文字小文字はどちらでも受け付けます。
また、
YKLook 内部では先頭の1文字だけを見ています。
それぞれのデフォルト値は、
[ 'black', 1, 'b', 'b' ] になります。
cap と
join は、線が太くないと、画面表示上の効果が見えにくいです。
例3 |
g.yk_add_line_data( 's', [x,y], ['blue',2,'b','b'] )
|
この例は、
cap と
join がデフォルト値と同じなので、以下のように省略できます。
例3甲 |
g.yk_add_line_data( 's', [x, y], ['blue', 2] )
|
引数の
point は点の表示属性を配列で指定します。
配列の各要素は以下の順に並び、後ろから省略できます。
-
[ shape, size, color1, color2 ]
shape は点の形状を指定します。
以下のいずれかを指定してください。
指定 |
意味 |
'square' |
正方形 |
'circle' |
円 |
英字の大文字小文字はどちらでも受け付けます。
また、
YKLook 内部では先頭の1文字だけを見ています。
デフォルトは
's' です。
size は点の大きさを整数で指定します。単位はピクセルです。
デフォルトは
2 です。
color1 は点の色を指定します。
色の指定方法は、
YKLookColor.new()
の引数と同じです。
デフォルトは黒です。
color2 は点の枠の色を指定します。
色の指定方法は、
YKLookColor.new()
の引数と同じです。
デフォルトは
color1 と同じ色になります。
例4 |
point = [ 'c', 3, 'black', 'black' ]
g.yk_add_line_data( 'p', xy, ['red'], point )
|
この例は、色がデフォルト値と同じなので、以下のように省略できます。
例4甲 |
g.yk_add_line_data( 'p', xy, ['red'], ['c', 3] )
|
数値データが実数で、その値が
NaN や無限大のときは、無効なデータとみなし、その部分に限り線も点も表示しません。
引数の
line 自体を省略すると、デフォルト値が指定されたものとみなします。
引数の
point 自体を省略すると、点を表示しません。線だけを表示します。
yk_add_x_char( value , char )
yk_add_x_char( value , char , space )
yk_add_x_char( value , char , space , color )
X軸の目盛りで表示する文字列を追加します。
引数の
value は、実際のXの数値を整数または実数で指定します。
引数の
char は、表示する文字列を指定します。
引数の
space は、X軸との隙間を整数で指定します。
単位はピクセルです。
space を省略したときの値は
5 になります。
引数の
color は、文字列の色を指定します。
color の指定方法は、
YKLookColor.new()
の引数と同じです。
color を省略したときの色は、黒になります。
例 |
g = YKLookGraphMath.new( 150, 100 )
g.yk_add_x_char( 10000, '1万', 5, 'black' )
g.yk_add_x_char( 20000, '2万', 5, 'black' )
|
この例では、実際のXの値が
10000 と
20000 に相当する位置にそれぞれ
' 1万
' と
' 2万
' を表示します。X軸から
5 ピクセル外側に表示します。
X軸がグラフ内枠の下端や上端ではなく、グラフ内枠の中に表示されているときは、以下のようになります。
-
X軸が下寄りのときは、X軸の下を外側とみなします。
-
X軸が上寄りのときは、X軸の上を外側とみなします。
-
X軸が中央にあるときは、下寄りのときと同じです。
デフォルトでは、この文字列は表示しません。
プログラム製作者の必要に応じて追加してください。
yk_add_x_line( value )
yk_add_x_line( value , color )
表示しているグラフ内枠の背景に、垂直線を表示します。
引数の
value は、実際のXの数値を整数または実数で指定します。
引数の
color は、垂直線の色を指定します。
color の指定方法は、
YKLookColor.new()
の引数と同じです。
color を省略したときの色は、黒になります。
例 |
g = YKLookGraphMath.new( 150, 100 )
g.yk_add_x_line( 10000, 'black' )
g.yk_add_x_line( 20000, 'black' )
|
この例では、実際のXの値が
10000 と
20000 に相当する位置にそれぞれ垂直線を表示します。
デフォルトでは、この垂直線は表示しません。
プログラム製作者の必要に応じて追加してください。
yk_add_x_mark( min , max , unit )
yk_add_x_mark( min , max , unit , out )
yk_add_x_mark( min , max , unit , out , in )
yk_add_x_mark( min , max , unit , out , in , color )
X軸上の目盛りとなる短い縦線を追加します。
引数の
min は、表示する目盛りの最小値を指定します。
引数の
max は、表示する目盛りの最大値を指定します。
引数の
unit は、表示する目盛りの間隔を指定します。
この値が、目盛りひとつ分の増分値となります。
引数の
out は、表示する目盛りの縦線のうち、グラフ内枠の外側に描画する長さを指定します。
引数の
in は、表示する目盛りの縦線のうち、グラフ内枠の内側に描画する長さを指定します。
引数の
color は、表示する目盛りの縦線の色を指定します。
X軸がグラフ内枠の上端や下端ではなく、グラフ内枠の中に表示されているときは、以下のようになります。
-
X軸が下寄りのときは、X軸の下を外側、上を内側とみなします。
-
X軸が上寄りのときは、X軸の上を外側、左を内側とみなします。
-
X軸が中央にあるときは、下寄りのときと同じです。
min , max , unit は整数または実数で指定します。
out , in は整数で、単位はピクセルです。
color の指定方法は、
YKLookColor.new()
の引数と同じです。
out と
in と
color は省略できます。
省略時の値はそれぞれ
3 と
0 と
'black' になります。
例 |
g = YKLookGraphMath.new( 150, 100 )
g.yk_add_x_mark( 500, 3000, 500, 3, 0, 'black' )
g.yk_add_x_mark( 1000, 3000, 1000, 5, 0, 'black' )
|
この例では、実際のXの値が
500,1000,1500,2000,2500,3000 に相当する位置に目盛りの縦線を描画します。線の幅は、グラフ内枠の外側に3ピクセルです。
そのうち
1000,2000,3000 については5ピクセルで上書きしています。
デフォルトでは、この目盛りは表示しません。
プログラム製作者の必要に応じて追加してください。
yk_add_y_char( value , char )
yk_add_y_char( value , char , space )
yk_add_y_char( value , char , space , color )
Y軸の目盛りで表示する文字列を追加します。
引数の
value は、実際のYの数値を整数または実数で指定します。
引数の
char は、表示する文字列を指定します。
引数の
space は、Y軸との隙間を整数で指定します。
単位はピクセルです。
space を省略したときの値は
5 になります。
引数の
color は、文字列の色を指定します。
color の指定方法は、
YKLookColor.new()
の引数と同じです。
color を省略したときの色は、黒になります。
例 |
g = YKLookGraphMath.new( 150, 100 )
g.yk_add_y_char( 10000, '1万', 5, 'black' )
g.yk_add_y_char( 20000, '2万', 5, 'black' )
|
この例では、実際のYの値が
10000 と
20000 に相当する位置にそれぞれ
' 1万
' と
' 2万
' を表示します。Y軸から
5 ピクセル外側に表示します。
Y軸がグラフ内枠の左端や右端ではなく、グラフ内枠の中に表示されているときは、以下のようになります。
-
Y軸が左寄りのときは、Y軸の左を外側とみなします。
-
Y軸が右寄りのときは、Y軸の右を外側とみなします。
-
Y軸が中央にあるときは、左寄りのときと同じです。
デフォルトでは、この文字列は表示しません。
プログラム製作者の必要に応じて追加してください。
yk_add_y_line( value )
yk_add_y_line( value , color )
表示しているグラフ内枠の背景に、水平線を表示します。
引数の
value は、実際のYの数値を整数または実数で指定します。
引数の
color は、水平線の色を指定します。
color の指定方法は、
YKLookColor.new()
の引数と同じです。
color を省略したときの色は、黒になります。
例 |
g = YKLookGraphMath.new( 150, 100 )
g.yk_add_y_line( 10000, 'black' )
g.yk_add_y_line( 20000, 'black' )
|
この例では、実際のYの値が
10000 と
20000 に相当する位置にそれぞれ水平線を表示します。
デフォルトでは、この水平線は表示しません。
プログラム製作者の必要に応じて追加してください。
yk_add_y_mark( min , max , unit )
yk_add_y_mark( min , max , unit , out )
yk_add_y_mark( min , max , unit , out , in )
yk_add_y_mark( min , max , unit , out , in , color )
Y軸上の目盛りとなる短い横線を追加します。
引数の
min は、表示する目盛りの最小値を指定します。
引数の
max は、表示する目盛りの最大値を指定します。
引数の
unit は、表示する目盛りの間隔を指定します。
この値が、目盛りひとつ分の増分値となります。
引数の
out は、表示する目盛りの横線のうち、グラフ内枠の外側に描画する長さを指定します。
引数の
in は、表示する目盛りの横線のうち、グラフ内枠の内側に描画する長さを指定します。
引数の
color は、表示する目盛りの横線の色を指定します。
Y軸がグラフ内枠の左端や右端ではなく、グラフ内枠の中に表示されているときは、以下のようになります。
-
Y軸が左寄りのときは、Y軸の左を外側、右を内側とみなします。
-
Y軸が右寄りのときは、Y軸の右を外側、左を内側とみなします。
-
Y軸が中央にあるときは、左寄りのときと同じです。
min , max , unit は整数または実数で指定します。
out , in は整数で、単位はピクセルです。
color の指定方法は、
YKLookColor.new()
の引数と同じです。
out と
in と
color は省略できます。
省略時の値はそれぞれ
3 と
0 と
'black' になります。
例 |
g = YKLookGraphMath.new( 150, 100 )
g.yk_add_y_mark( 500, 3000, 500, 3, 0, 'black' )
g.yk_add_y_mark( 1000, 3000, 1000, 5, 0, 'black' )
|
この例では、実際のYの値が
500,1000,1500,2000,2500,3000 に相当する位置に目盛りの横線を描画します。線の幅は、グラフ内枠の外側に3ピクセルです。
そのうち
1000,2000,3000 については5ピクセルで上書きしています。
デフォルトでは、この目盛りは表示しません。
プログラム製作者の必要に応じて追加してください。
yk_clear_dot_data()
点を描くための数値データをすべて消去します。
yk_clear_line_data()
線を描くための数値データをすべて消去します。
yk_clear_x_data()
yk_clear_y_data()
yk_set_base_color( color )
yk_set_margin( top , bottom , left , right )
グラフ表示時のマージン(余白)を指定します。
実際のグラフ本体の描画範囲は、
new()
で指定した表示幅と表示高さから、この余白を除いたサイズになります。
new()
で指定した領域全体を「外枠」、マージン(余白)を除いたサイズを「内枠」と表現します。
引数の
top は、グラフ内枠の上側の余白を指定します。
引数の
bottom は、グラフ内枠の下側の余白を指定します。
引数の
left は、グラフ内枠の左側の余白を指定します。
引数の
right は、グラフ内枠の右側の余白を指定します。
いずれの引数も整数で、単位はピクセルです。
デフォルトの値は、それぞれ
5, 15, 20, 5 になります。
yk_set_padding( top , bottom , left , right )
グラフ表示時の隙間を指定します。
グラフ内枠のさらに内側に、ここで指定した値のぶんだけ隙間を入れます。
引数の
top は、グラフ内枠の上端の隙間を指定します。
引数の
bottom は、グラフ内枠の下端の隙間を指定します。
引数の
left は、グラフ内枠の左端の隙間を指定します。
引数の
right は、グラフ内枠の右端の隙間を指定します。
いずれの引数も整数で、単位はピクセルです。
この隙間のデフォルト値は、実際に表示するグラフの数値データの内容により自動的に調整した値となります。
下記4メソッドの設定と矛盾するときは、それらの設定を優先し、その残りの隙間を割り振ります。
yk_set_x_attr( min , max )
yk_set_x_attr( min , max , color )
グラフのX軸とそれに付ける目盛り全体についての設定です。
引数の
min は、このグラフで表示可能なXの最小値を指定します。
この値は、実際にグラフとして表示する数値の中で最も小さいXの値と同じ値にするか、またはその値よりも小さい値を指定します。
整数または実数で指定してください。
min は、グラフ内枠の左端(隙間があるときは、その位置)が示す数値として扱います。
数値の代わりに
nil を指定すると、実際の数値データの中のXの最小値を意味します。
デフォルトは
nil です。
引数の
max は、このグラフで表示可能なXの最大値を指定します。
この値は、実際にグラフとして表示する数値の中で最も大きいXの値と同じ値にするか、またはその値よりも大きい値を指定します。
整数または実数で指定してください。
max は、グラフ内枠の右端(隙間があるときは、その位置)が示す数値として扱います。
数値の代わりに
nil を指定すると、実際の数値データの中のXの最大値を意味します。
デフォルトは
nil です。
引数の
color はX軸の色を指定します。
デフォルトは黒です。
color の指定方法は、
YKLookColor.new()
の引数と同じです。
X軸の表示位置は、Yの値が0になっている位置に水平に表示します。
もしYの表示範囲に0がないときは、以下のようになります。
-
Yの範囲が負のときは、グラフ内枠の上端
-
Yの範囲が正のときは、グラフ内枠の下端
つまり、Yの値が0に近い側にX軸を表示します。
例 |
g = YKLookGraphMath.new( 150, 100 )
g.yk_set_x_attr( 0, 3000, 'black' )
|
引数の
color は省略できます。
省略時の値はデフォルトと同じ黒になります。
このメソッドと
yk_set_x_ratio()
の両方を呼び出している場合で、両者の設定に矛盾があるときは、
yk_set_x_ratio()
の設定を優先します。
yk_set_x_font( font )
メソッド
yk_add_x_char()
の呼び出し時に表示する文字列のフォントを指定します。
引数の
font は、
nil または
YKLookFont
クラスのオブジェクトです。
nil のときは、デフォルト値になります。
デフォルトのフォントはOSごとに異なりますが、いずれの場合もデフォルトのフォントサイズは9ポイントになります。
yk_set_x_ratio( pixel , value )
グラフのX方向の表示ピクセルと実際のXの数値データとの割合を指定します。
引数の
pixel は整数で、単位はピクセルです。
引数の
value は整数または実数です。
以下の例を参考にしてください。
Xの数値データのとりうる範囲が最大で
-1000 から
3000 までのとき、これを
200 ピクセルの範囲内で表示するには、以下のように指定します。
例 |
g.yk_set_x_ratio( 200, 4000 )
|
Xの数値データのとりうる範囲が最大で
-1.0 から
1.0 までのとき、これを
300 ピクセルの範囲内で表示するには、以下のように指定します。
例 |
g.yk_set_x_ratio( 300, 2.0 ) # 2.0 でも 2 でもよい
|
ここで指定する値は絶対的なものではなく、ピクセル対数値データという相対的なものになります。
例 |
g.yk_set_x_ratio( 1, 10 ) # 例1
g.yk_set_x_ratio( 10, 100 ) # 例2
g.yk_set_x_ratio( 100, 1000 ) # 例3
|
上の3例は、いずれも同じ意味になります。
このメソッドのデフォルト値は、他の設定値と実際の数値データの範囲から自動的に計算し、矛盾がおきないような値になります。
このメソッドと
yk_set_x_attr()
の両方を呼び出している場合で、両者の設定に矛盾があるときは、このメソッドの設定を優先します。
yk_set_y_attr( min , max )
yk_set_y_attr( min , max , color )
グラフのY軸とそれに付ける目盛り全体についての設定です。
引数の
min は、このグラフで表示可能なYの最小値を指定します。
この値は、実際にグラフとして表示する数値の中で最も小さいYの値と同じ値にするか、またはその値よりも小さい値を指定します。
整数または実数で指定してください。
min は、グラフ内枠の下端(隙間があるときは、その位置)が示す数値として扱います。
数値の代わりに
nil を指定すると、実際の数値データの中のYの最小値を意味します。
デフォルトは
nil です。
引数の
max は、このグラフで表示可能なYの最大値を指定します。
この値は、実際にグラフとして表示する数値の中で最も大きいYの値と同じ値にするか、またはその値よりも大きい値を指定します。
整数または実数で指定してください。
max は、グラフ内枠の上端(隙間があるときは、その位置)が示す数値として扱います。
数値の代わりに
nil を指定すると、実際の数値データの中のYの最大値を意味します。
デフォルトは
nil です。
引数の
color はY軸の色を指定します。
デフォルトは黒です。
color の指定方法は、
YKLookColor.new()
の引数と同じです。
Y軸の表示位置は、Xの値が0になっている位置に垂直に表示します。
もしXの表示範囲に0がないときは、以下のようになります。
-
Xの範囲が負のときは、グラフ内枠の右端
-
Xの範囲が正のときは、グラフ内枠の左端
つまり、Xの値が0に近い側にY軸を表示します。
例 |
g = YKLookGraphMath.new( 150, 100 )
g.yk_set_y_attr( 0, 3000, 'black' )
|
引数の
color は省略できます。
省略時の値はデフォルトと同じ黒になります。
このメソッドと
yk_set_y_ratio()
の両方を呼び出している場合で、両者の設定に矛盾があるときは、
yk_set_y_ratio()
の設定を優先します。
yk_set_y_font( font )
メソッド
yk_add_y_char()
の呼び出し時に表示する文字列のフォントを指定します。
引数の
font は、
nil または
YKLookFont
クラスのオブジェクトです。
nil のときは、デフォルト値になります。
デフォルトのフォントはOSごとに異なりますが、いずれの場合もデフォルトのフォントサイズは9ポイントになります。
yk_set_y_ratio( pixel , value )
グラフのY方向の表示ピクセルと実際のYの数値データとの割合を指定します。
引数の
pixel は整数で、単位はピクセルです。
引数の
value は整数または実数です。
以下の例を参考にしてください。
Yの数値データのとりうる範囲が最大で
-1000 から
3000 までのとき、これを
200 ピクセルの範囲内で表示するには、以下のように指定します。
例 |
g.yk_set_y_ratio( 200, 4000 )
|
Yの数値データのとりうる範囲が最大で
-1.0 から
1.0 までのとき、これを
300 ピクセルの範囲内で表示するには、以下のように指定します。
例 |
g.yk_set_y_ratio( 300, 2.0 ) # 2.0 でも 2 でもよい
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ここで指定する値は絶対的なものではなく、ピクセル対数値データという相対的なものになります。
例 |
g.yk_set_y_ratio( 1, 10 ) # 例1
g.yk_set_y_ratio( 10, 100 ) # 例2
g.yk_set_y_ratio( 100, 1000 ) # 例3
|
上の3例は、いずれも同じ意味になります。
このメソッドのデフォルト値は、他の設定値と実際の数値データの範囲から自動的に計算し、矛盾がおきないような値になります。
このメソッドと
yk_set_y_attr()
の両方を呼び出している場合で、両者の設定に矛盾があるときは、このメソッドの設定を優先します。
なし
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